CASE

承継支援の想定事例

親族内承継支援の事例のご紹介です。

事業承継について説明するコンサルタント
2025.10.31

30歳の若手社長が、社内の信頼を獲得するまで

若い後継者が承継する際、周囲の「経験不足」への懸念をどう払拭するかが課題となります。本事例では、段階的な育成と、若手社員に巻き込みによって信頼形成を実現しました。

クライアント概要

  • 業種:物流業
  • 所在地:大阪府
  • 社員数:60名
  • 資本金:5,000万円
  • 登場人物:  創業社長(65歳)、後継者(息子・30歳)、幹部(60歳)

課題背景

衝突する経営者親子

創業者の長男が30歳で社長就任。

しかし、創業者時代からの幹部が「経験が浅い」「社長の器ではない」など、社内で公然と不満を発言する事態に発展。

この幹部の言動により、社内で後継者への信頼感が損なわれていき、社内の雰囲気も悪くなっていきました。

コンサルティング支援内容

まず、社員全員への1on1のインタビューを実施。結果として、実際に後継者に不満を持っている社員は少数で、幹部の顔色を伺って表立って後継者を支援できない事と、幹部を黙らせられない後継者に対して、リーダーとしての不安を感じている事が判明しました。

実態把握をした後、後継者自身が、自身の言葉で会社の未来について語る「経営計画書」の作成支援と、全社員に向けての「経営計画発表会」を実施。

注力事業の指揮系統から問題の幹部を外し、新規の採用を積極的に進める事で、「後継者がリーダーである」事を認める風土を醸成しました。

結果・効果

若手社長との面談

社員のインタビューによって判明した以下の2点について、それぞれの施策が以下の効果をうみました。

①後継者のリーダーシップに不安を感じている事

 ⇒全社員の前で、後継者自身の言葉で会社の未来を語る事で、「後継者はこんなに自分たちの事を考えてくれていたのか」と社員の後継者を見る目が一変し、後継者を支えようという想いを持つ社員が現れ始めました。

②社員が問題の幹部の顔色を伺っていること

 ⇒注力事業の指揮系統から外す事で、影響力を減らす事に成功。注力事業が一定の結果を出したことで、社内で後継者を認める気運が醸成されました。

また、後継者が社長になってから採用した人員が増えていく中で「今の社長がリーダーであるのが普通の状態」となり、社長のリーダーシップがきちんと発揮される状態が実現できました。

ポイント・学び

・後継者自身の言葉で会社の未来を語れることがリーダーとしての第一歩です。

・後継者が社内でリーダーとして認められるには、単なる役職以外に一定の結果は必要。
 結果というのは、金額的に大きな実績などではなくとも、今までにない仕事や新規開拓などでも十分にひびきます。

・後継者がリーダーになってから採用する人が増えてくることで社内に「この人がリーダー」という雰囲気が
 
醸成されやすくなります。