
30歳の若手社長が、社内の信頼を獲得するまで
若い後継者が承継する際、周囲の「経験不足」への懸念をどう払拭するかが課題となります。本事例では、段階的な育成と、若手社員に巻き込みによって信頼形成を実現しました。
クライアント概要
- 業種:物流業
- 所在地:大阪府
- 社員数:60名
- 資本金:5,000万円
- 登場人物: 創業社長(65歳)、後継者(息子・30歳)、幹部(60歳)
課題背景
創業者の長男が30歳で社長就任。
しかし、創業者時代からの幹部が「経験が浅い」「社長の器ではない」など、社内で公然と不満を発言する事態に発展。
この幹部の言動により、社内で後継者への信頼感が損なわれていき、社内の雰囲気も悪くなっていきました。
コンサルティング支援内容
まず、社員全員への1on1のインタビューを実施。結果として、実際に後継者に不満を持っている社員は少数で、幹部の顔色を伺って表立って後継者を支援できない事と、幹部を黙らせられない後継者に対して、リーダーとしての不安を感じている事が判明しました。
実態把握をした後、後継者自身が、自身の言葉で会社の未来について語る「経営計画書」の作成支援と、全社員に向けての「経営計画発表会」を実施。
注力事業の指揮系統から問題の幹部を外し、新規の採用を積極的に進める事で、「後継者がリーダーである」事を認める風土を醸成しました。
結果・効果
社員のインタビューによって判明した以下の2点について、それぞれの施策が以下の効果をうみました。
①後継者のリーダーシップに不安を感じている事
⇒全社員の前で、後継者自身の言葉で会社の未来を語る事で、「後継者はこんなに自分たちの事を考えてくれていたのか」と社員の後継者を見る目が一変し、後継者を支えようという想いを持つ社員が現れ始めました。
②社員が問題の幹部の顔色を伺っていること
⇒注力事業の指揮系統から外す事で、影響力を減らす事に成功。注力事業が一定の結果を出したことで、社内で後継者を認める気運が醸成されました。
また、後継者が社長になってから採用した人員が増えていく中で「今の社長がリーダーであるのが普通の状態」となり、社長のリーダーシップがきちんと発揮される状態が実現できました。
ポイント・学び
・後継者自身の言葉で会社の未来を語れることがリーダーとしての第一歩です。
・後継者が社内でリーダーとして認められるには、単なる役職以外に一定の結果は必要。
結果というのは、金額的に大きな実績などではなくとも、今までにない仕事や新規開拓などでも十分にひびきます。
・後継者がリーダーになってから採用する人が増えてくることで社内に「この人がリーダー」という雰囲気が
醸成されやすくなります。

